流れ星のカケラ【完】
「優貴ー!頑張って!!!!」
琴、静香、夏海、悟、美奈、聖…
そして5組のみんなの声が聞える。
勝ちたい!絶対に勝つんだもん!
風が頬をかする。頬をかすっていた風がいつの間にか感じなくなっていた。
まるで、風になったように爽快で、早いスピードで…。
「聖っ!」
「後は任せろ。」
聖にバトンを授ける。
「頑張って!」
聖、カッコイイよ。
私より、風を感じてる。
今までに見たことのないキレイなフォームで、
楽しそうに聖は走っていた。
パンッ
ピストルの音が鳴り響く。
『『ぃやったぁぁぁぁ!!』』
歓喜の声をみんなが出す。
聖が、堂々の1位。
5組は、いつの間にか他のクラスと2.5周の差をつけていた。