流れ星のカケラ【完】
聖の部屋は、リビングと違って家具がたくさんあった。
私は、聖をベッドに寝かせる。
「聖、大丈夫?体温計どこ?」
そう言いながらも自分で机の上に置いてある体温計を見つけた。
でもね、それと同時に目を疑ってしまうようなものも見てしまった。
私にすごく似た女の子と聖が、病院の窓で撮ったのかな?
両脇に白いベッドが置かれてるから。
その、病院の窓近くで撮った感じの写真が飾ってあった。
今まで、見たことないよ。
私に見せてくれた、笑顔の中でもこんなにキラキラした笑顔はなかったかもしれない。
この子は誰?
この子は聖の何?
嫌な考えが考えるたびにどんどん出てきてしまう。
「ゴホッゴホッ…」
ベッドで聖が咳をしたので我に返る。
今はそんなこと考える場合じゃないよ。
聖の看病しなきゃ。
必死に、あの写真を頭から消して体温計を聖に渡した。
「熱、計って?」
聖は体温計を受け取って、計り始めた。
まぁ、それは脇で計るものだからボタンをはずして、ね?
私は急いで後ろを向いて聖から顔をそむけた。
でも、そむけたせいで机に置いてある写真が嫌でも見えてしまうわけで…。
私の目が悪かったらいいのに…。
そう思ってしまう。