流れ星のカケラ【完】
駐輪場を出て、校舎へと歩き始めると、
いつも2人が後ろから追いかけてくる。
「美奈ー!優貴ー!」
「悟!おはよ。今日もやっぱし休み?」
「あぁ。熱下がんないんだってさ。」
ホッとしてしまう私。
「優貴、目が腫れてるけど何かあったか?」
「えっ?う、ううん。なんでもないよ。」
「優貴、保健室に行って氷貰ってこよう?」
「うん…。」
きっと、悟は知っているかもしれない。
でも、目が腫れてることを言った後は、それ以上何も言ってこなかった。
校舎に入って、2階にある保健室へと向かう。
トントン
美奈がノックをする。
「失礼しまーす。あの、氷を貰いたいんですけど…。」
「あら、西崎さんと釘宮さんと神田くん?」
保健室に入ると薬品の独特な匂いがした。
「先生、氷を貰ってもいいですか?優貴の目が腫れちゃってるんです。」
「すんごい腫れてるじゃない!大丈夫?氷、今すぐ出すからちょっと待っててね?」
先生はそう言うと、奥にある冷蔵庫の方に向かっていった。