流れ星のカケラ【完】

ビニールの布に氷を入れて先生は渡してくれた。

「家に帰って様子見てね?」

「ハイ。ありがとうございました。」

「お大事に。」

一礼してから私たちは保健室から出た。

「優貴、あと5分!早く行こう?」

「うん。」

私たちは走って階段を上る。

冬だから寒い。

それなのに目に氷を当てて、すんごい鳥肌が立ってる。

4階に着いて、廊下を歩く。

『『『おはようございます!』』』

廊下に2列になって並ぶのはなくなったけど、

相変わらず敬語で必ず話しかけてくる。

美奈が「タメで話して」って言ってたのに…。

でも、もう美奈も諦めたのか普通に挨拶を返して歩いてる。

ガラッ

「美奈と優貴おはよー!」

「神田おはよう!」

『『おはよー』』

「おうっ!」

私と美奈は女子から、悟は男子から挨拶された。

「優貴、目どうしたの?」

「うん、ちょっとね。」

「早くよくなるといいね。」

琴も美奈みたいな子でよかった。

琴は、美奈の次に大切な友だち。





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