流れ星のカケラ【完】
「優貴…」
「話すよ。聞いてもらいたい、美奈に。」
「ありがとう。」
フゥと深呼吸して話そうとしたとき、ドアがノックされた。
「優貴ちゃん、よかったら夕食食べていかない?」
「もうお母さん!空気読んでよ!」
「ごめんね。あっ、これよかったら召し上がってね。」
美奈ママは、おぼんをテーブルの上に置いて出て行った。
おぼんの中には、アップルジュースとレメのイチゴのショートケーキだった。
「全く、夕飯のこと話すならケーキ出さないで!って感じだよね。」
そうも言いながら、美奈はケーキを食べてる。
「優貴、話していいよ。」
「うん。」
私は、昨日のことを全部話した。
ううん、昨日のことだけじゃなくて観覧車のことも。
私が話し出したら、美奈はケーキを食べる手を止めて真剣に聞いてくれた。
写真の話をした時、私は泣いた。
安心したのかもしれない。
話し終わった後、美奈が「辛かったね。」そう言いながら抱きしめてくれた。
昨日の夜、散々泣いたのに涙は枯れていなくて、
美奈の優しさの中でいっぱい泣いた。
そんな私の頭を美奈は黙って撫でてくれた。