流れ星のカケラ【完】

どれくらいしゃがんでいたのかな?

HRを始めるチャイムが鳴っている。

「戻らなきゃ…。」

私は、立ち上がって4階へと向かう。

「遅れてすみません。」

「釘宮さん、どうしたの!?」

「何でも、ないです。」

私は、自分の席へと進む。

座る時に聖と目が合う。

「っ…。」

私は目を逸らした。

「優貴…。」

聖が隣でそう呼んできた。

「話し…かけな、いで。」

みんなが私を見ている。

何があったのか不思議そうに…。

「さっ、全員揃ったし、席替えします!」

席替え…。

聖と離れられるのかな?

今は、離れた方がいい。ううん、離れたい。

聖が隣にいるだけで、涙と聖への想いがいっぱいになるから。

「この前は男子からだったので女子から来て!」

私は、席から立ち上がって黒板の方へと向かう。



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