流れ星のカケラ【完】
星校に着いたのは、22時45分で15分も早く着いちゃった。
ケーキあるし早めに出たのはいいものの、
5分しかいつもと変わらなかった。
校門を軽く押すと、開いた。
「もう来てるのかな?」
私は自転車を押しながら駐輪場へと向かう。
それから、自転車を留めて校舎へと入っていった。
「怖いんですけど…。」
うっすらと足元にライトが光っているだけ。
なんかホラー映画みたい。
私は、あまりに怖くて駆け足で階段を上る。
勿論、ケーキを大切に持ちながらだけどね。
ガチャッ
屋上のドアも開いた。
屋上に来たけど、1人しかいなかった。
その1人は暗くて、誰だかわからない。
でもね、わかったの。
少しだけ近づいた時、聖が振り返って私の名前を呼んでくれたから。
「優貴…。」
「聖…。」
なんで聖だけ?
悟とかは?
「他のみんなは?」
「あれ、嘘なんだ。優貴を呼ぶためにみんなに協力してもらった。ごめん。」
えっえぇぇぇぇ!!!
あれ嘘なの!?
それに、なんで聖が私を呼ぶの?
嫌なお話するの?
そんなの嫌だぁぁぁ!クリスマスを目の前にして嫌な話なんて…。