流れ星のカケラ【完】
「優貴っ!!」
私が、心の中で騒いでいたら聖に名前を呼ばれた。
「は、ハイッ!」
久しぶりすぎて硬直した私。
「優貴、聞いて欲しいんだ。俺の過去。」
「えっ?」
聖の過去?
それは、やっぱりあの写真が関係するんですよね?
でも、聞きたい。
嫌な話とわかっているのに、聖の過去なら知りたいと思う私は馬鹿?
「うん。俺の過去。」
「聞く。聖の過去を聞くよ。」
きっと、馬鹿じゃないよ。
夏休み、悟に言われた言葉どおりに受け止めようと決意がいつの間にか自分はしていたんだ。
「隣、座って?」
「うん。」
私は聖の隣に座る。
懐かしい。
聖の香水の匂いがする。
この匂い、好き。
たとえその香水に何か想いがあるとしても…。