流れ星のカケラ【完】

◆◇

「優貴…。」

「ッ…どうしてだよ。どうして優貴を置いていくんだよ。」

「美奈、悟、私のせいなの。私の足があの時動いてれば、聖はッ…」

今はお葬式。坂木さん、咲さん、5組のみんな、そして、聖が育った孤児院の先生が参列していた。

私たちは、一旦外に出る。

「優貴…優貴のせいじゃないよ。悪いのは、車の人なんだから。」

あの若い男の人は、仕事がいっぱいで寝ていなかったらしく、

寝不足のまま車に乗り、ハンドル操作を間違えて、

聖を星にした。

「でもっ…」

美奈に抱きしめられた。

「優貴、思いっきり泣いていいから。今までも泣いてたと思うけど、もっと泣いていいから。」

もう、すでに出ていた涙なのに、

美奈の言葉でもっと出てきた。

頬に、速いスピードで涙がつたる。

「うわぁぁぁんっ…ヒック、うぅわぁぁん…」

美奈の温かさに包まれて、ずっと泣いた。

どれくらい泣いたのだろう。

まだ全然涙が枯れていない。

もしかしたら、永遠に泣けるかもしれないと思うほど、

ずっと泣いているのかもしれない。



< 310 / 319 >

この作品をシェア

pagetop