流れ星のカケラ【完】

泣いていたら、

「優貴ちゃん…」そう坂木さんが呼ぶ声が聞えた。

「さ、かきさん…。」

「これ、聖の携帯についていたんだ。」

坂木さんに渡されたのは、ココナツランドで、

ドーナツを買ったときにもらったストラップだった。

「聖…」

坂木さんから受け取ったストラップは、

2つに別れていた。

簡単に言うと、蓋が開いている状態だった。

そして、その中には私の写真が入っていた。

雪菜ちゃんじゃなくて、私の写真が…。

「これ、蓋が開くんだよ。でね、中に写真が入れるようになっているの。」

美奈が説明してくれた。

私、知らなかった。蓋が開くなんて…。

「優貴、この時から聖は…」

『優貴を好きになり初めてたんだ。』

涙の数がまた増える。

聖、このストラップの意味を知っていたの?

『好きな人と永遠に』


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