流れ星のカケラ【完】

私に…

私に希望の道をくれるのは誰?

そんなことを頭の隅に置いたまま

中学だって普通に通った。

声も、笑うこともなかったけれど、

美奈と一緒だったから…

坂木さんの言葉を胸に秘めてたから…

何度も死にたいって思ったけど、

そんなことはしなかったの。

中学2年生の時、

犯人が見つかったの。

声が出なかったから紙に書いたんだ。

『空に向かって謝って!』

犯人の人…男の人だったんだけどね。

お母さん達を星にしたことをすごく後悔、反省してたの。

後悔だって反省だってしたって私の声も笑顔も心も戻らない。

でも、ちゃんと謝ってくれた時、

お母さん達は許したの?

流れ星がまたその時2つ流れたんだから。

夜、お母さん達が私に

『ありがとう』

そう言ってくれたのかな?

夢の中で聞えたんだよ。

私の1つの夢が叶った。

あとはお母さん達に…

宇宙に羽ばたく夢とその夢のおかげで生きる希望が残ってる。



夢のおかげで勉強に目覚めた私は無事に進学校の星嵐高校に入学。

あっ…今はね、お母さん達と暮らしてた家に1人で住んでるの。

お母さん達の寝室をプチリフォームしただけで昔とあまり変わってないんだよ。

でも、しいて言うなら坂木さんと咲さんがよく私の家に来て一緒にご飯を食べてくれるの。

そして今日から高校生になる。

そして聖、

あなたと出会う…。













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