流れ星のカケラ【完】
美奈先頭で教室に入るともうグループを作っていた。
よく初対面とかで仲良しグループ的なの作れるよね。
「優貴、先に席順見よ??」
私たちは黒板に貼ってある席順を見に行く。
後ろのドアから入ったから黒板までまた歩かなきゃいけない。
私たちが歩くと自然と今日からクラスメイトとなる人たちがコッチを見る。
そりゃあそうだよね。
だって美奈、今人気絶頂のモデルさんだもんね。
廊下でも見られてたと思う。
でも、あの人ごみの中完璧に読モの美奈っていうのを言い切れるのは無理だし誰も言わなかったのかな?
『あれ、モデルの美奈ちゃん?』
次々にその言葉が聞えてくる。
「優貴!私の席は窓側の4番目で優貴が5番目だって!」
出席番号だって何気に離れてるしどうやって席が決まったのか謎に思ってしまう。
でも、美奈の後ろだったらいいかな。
隣、誰だろう…。
「あっ、優貴の隣は高瀬聖(タカセ)っていう子だよ。」
聖って女の子?男の子?
できれば男の子がいい。
だって、どうせ私は話せないし、女子よりかは
マシでしょ?
女子だったら
『無視?最低。笑えないとかおかしいねー、』とか勝手に勘違いされてなんかされると嫌だもん。
私と優貴は自分の席に着く。
さっきと変わらず視線はみんな美奈に集中している。
私の隣の人、まだ来てないみたい。
鞄も置いてないもん。
『あ、あの、モデルの美奈ちゃんだよね??』
4人ぐらいの女子が美奈に話しかける。
「そうだけど…」
美奈の声に『やっぱり!』という声がクラス中に響く。
クラスのみんなも目を輝かせているし…。
その4人が美奈に自己紹介してた。
「うん、まぁよろしくね?」
美奈は軽く流してるみたい。
『ねぇ、あなたもモデルやってる??』
その4人の中の1人が聞いてきた。
私?やるわけないじゃん!
そう思ってても声に出せない。