流れ星のカケラ【完】
黙ってると案の定、
『無視?シカト?』
そう言われた。
「違う!優貴は声が出ないの。だからごめんね。」
美奈が私の代わりに通訳してくれた。
『そうなんだ。ごめんね。』
そう言って4人は私達のとこから離れていった。
「優貴、大丈夫?」
うん、大丈夫だよ。ありがとう。
携帯に文字を打ち込んで美奈に見せる。
「優貴の隣の子も来てないんだ。私のとこにも来てないんだよね。」
美奈の隣の子は女子?男子?
そう疑問を思って携帯に文字を打つ。
「私の隣は男子?神田悟(カンダ サトル)って人だから。優貴の隣はどっちだろうね。名前だけじゃわかんないよねー。」
男の子がいいな。
「優貴、そっちの方が楽だしね。」
うん…。
どっちだろうか悩んでると前のドアから先生が入る。
『今日から5組担任の大原瞳(オオハラ ヒトミ)です。よろしくね。』
なんとも明るい女性の先生だった。
年で言うと坂木さんと同じくらい??
可愛いともブスともいえない中間の感じだった(失礼だけどね)
『では、早速入学式をするので廊下に並んでください。』
先生の合図でみんなが廊下に向かう。
「ねぇ、私達の隣って初日そうそう休みかな?」
どうなのかな…。
休みの方がもっと楽。
話しかけられる心配がないんだもん。