流れ星のカケラ【完】

なんでだろう。

昨日はウザイと思ってたのに今は聖を愛しく感じてしまう。

これが恋だんだよね。

聖の横顔はとても絵になるくらいキレイだった。

昨日はチャライと思ってた赤みがかった茶髪も今は太陽の光に照らされてキレイに見える。

聖の方を見ていると神田くんと話し終えたらしい聖がこちらを向いてきた。

えっ?どうすればいいのこんな時!?

とにかく、変に思われたら嫌だったから

昨日久しぶりに復活した笑顔を見せた。

うぅ…なんかちょっと無理やり笑うから頬が少し引きつる。

一瞬笑って私はすぐに前に視線を戻す。

はぁ。なんか恥ずかしいんですけど。

そんなこともお構いないしにチャイムが鳴り、

先生が教室に入る。

「う~ん。まだ日直決まってないから西崎さんやってもらえる?」

「きりーつ。」

ガタガタとみんながイスを動かして席から立つ音が聞える。

「気をつけー礼。」

『おはようございます。』

「着せーき。」

「今日は、委員会を決めます。」

委員会…私は学級委員に入ろうと思ってる。

だってそうすれば成績上がりそうじゃない?

我ながらずるい考えを持つ持ち主なんだよね。

「委員は学級委員、放送委員、保健委員、整備委員、図書委員、体育委員、文化祭実行委員、体育祭実行委員の計8つです。各男女1人ずつだからね。」

「優貴は学級委員でしょ?」

「うん。美奈は??」

「神田くんがやるならそれにあわせる。」

「でも、仕事あるんじゃない?」

「まぁ、その時はその時だよ。」

何気にすごい発言ですよ美奈。

「じゃあまず学級委員やる人は手を挙げて!」

スッと私は手を上げる。

周りを見ると私だけが手を上げてる。

「男子はいない??」

先生の言葉にみんな下を向く。

「そっかぁ。学級委員決めてからの方が次の委員決めやすいから男子はくじ引きで決めるね。」
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