流れ星のカケラ【完】
3章~3つ目のカケラ~
気がつけば夏になろうとしていて、
夏休みまであと2日。
星高は、他の高校と違って7月3日から8月19日までという微妙な休み。
中間テストも無事に1位のまま通過して
成績も安全と思われる日々が楽しい。
あれから、女子みんなでメアド交換して
クラス内での女子はみんな仲良くなれた。
仲良くなれたって言っても、
美奈みたいに親友までいかないで、
友だちとしてだけどね。
しかも、
放課後に聖とこっそりメアドを交換した。
なんでこっそりかは分からないけど、
聖を好きになってしまった私にとってはとても嬉しいこと。
嬉しいはずなのに流れ星はその夜流れなかった。
これ以上に嬉しいことが起こるって私は期待してもいいのかな?
「優貴ー!」
「何ー?」
「夏休みどっかに行こう!休みが1日だけ取れるの!」
美奈は今まで学校があるせいでほとんど夜しか仕事をしていないため、
夏休みはほぼ全部仕事でスケジュールが埋まっている。
「いいの?せっかくの休みでしょ?」
「せっかくだから優貴と過ごすの!」
本当に美奈って良いこと言ってくれるよね。