二度目の"好き"を
初めての"愛してる"を
「広裄~♪おまたせっ!」
隣の皐はこの間の異様な雰囲気にも気にせず、広裄くんのところに駆け寄った。
そんな皐の頭を撫でる広裄くんはいつも通りの笑顔。
そして、あのオトコは何も言わず立っている。
ほんと皐は幸せそうに・・・って!そうじゃなくて!
「ちょっと、皐!」
広裄くんにくっついている皐を無理やり引きはがして、2人から少し離れた。
「ねぇ!一体どういうつもり!?」
「どうって…」
「私、聞いてないよ!福野や広裄くんが来ること!!」
てっきり私たちだけだと思ってたのに…!
すると皐はケロッと笑った。
「いやぁ~。実はチケットは4枚でさ。使わないともったいないでしょ?
だから私は麻衣を誘うから、広裄も誰か誘って言っただけだったんだけどね~」