*ビターチョコレート*

少しするとあたしの周りの席に人だかりができはじめた





もしかして、あたし人気者?!
とか少し気づいた




人気者はあたしではなく
隣のこの男





ドスンと偉そうに座る男にたかる大勢の女




「小野崎奏くんですよねよね?噂どうりかっこいい!」





「彼女いるんですか〜?」





「アドレス教えて〜」






そんな声が飛び交う中、小野崎という男は携帯をいじりながら無視し続けた






そしてしばらくしたあと携帯をパタンと閉じ、言った言葉がこれ





「彼女はいらねぇ。おまえらそんなに俺がいいわけ?だったら一人一回なら寝てやってもいいよ。一人3000円で」






そんな言葉に
うわ、なにこいつ
って思ったのはあたしだけですか?





「安いもんだろ?3000円なんて。俺と寝れんだぞ?」





目の前にいた女の子の手をとる




女の子は顔を真っ赤にして目を反らした




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