*ビターチョコレート*
あの後しばらく昼寝をして、目覚めた時はもう最後の授業が始まったころだった
「やっべ。寝過ぎた」
俺は立ち上がりフェンスによっ掛かり、携帯を開いた
何件か届いている女からのメール
返事をせずに携帯を閉じ、空を見上げた
そんなとき、ガチャッとドアから人が入ってくる音がした
俺が振り向くとなぜかあいつの姿
「あ〜!!こんなところにいたわけ?トイレって言ったくせに!!」
ほっぺを膨らませながら俺の目の前に来る
「トイレなわけねえだろ。」
そう言って俺は座り、フェンスにもたれ掛かった
「あんたがトイレいって帰って来ないから心配して男子トイレ覗いちゃったわよ」
そんなことをいいながら俺の隣に腰掛ける
「変態。つうか授業始まってるけどいいの?」
「変態って!誰のせいだと思ってるのよ。授業はいいの!今は数学だし、眠いし!先生にもちゃんと保健室行くって言ってあるし。あっ、安心して?小野崎のこともお腹痛くてトイレにこもってるって言っといたから」