私がヒールをぬいだ時
8時ピッタリにつかさは迎えにきた


『車は代行に頼むから』


『なんて言う店いくのん?』


『Cuteってカフェバー。お昼もやってるで、Y町にあるねん』


つかさは車を走らせた


『私も忙しいんやからな』


『たまにはええやんか』


Cute…確かにG市には不釣り合いなくらいオシャレな店だった。でもお客さんは20代の子達ばかりで、私達は反対に目立たなかった


『この前大阪いってきたんやてな』


『そや。仕事の打ち合わせ』


『男に会いに行ったんかな〜おもてな…』


『今度私の作品が映画になるねん…その製作発表の打ち合わせ。あとこれから私がどうやって仕事していくかとかね』


『映画化になるのんか!ひかる、結構売れてんねんな』


『給料は私のほうが、あんたより上やで』


『怖い女やな』


『だから恋愛できひんねん』


『それは関係ないやろ。なんか嫌な事あったからできひんだけやろ?』


『そら…35にもなったら嫌な事だらけやわ…』


『俺はぞろ目の33。浮気ばれて嫁に逃げられるわで無茶苦茶な年や』


『そんなんあんた悪いだけやんか…子供はおったんか?』


『いや、おらんかった。結婚して2年、毎日携帯チェックされてて、うんざりしとった。別に見られても平気やったけどな…

普通結婚したら女遊び止めるやろ?だから止めてたんや。今年入って、携帯もう一台もってないかとか言われて喧嘩になってん…ムカついて毎日飲みに行ったわ。で、そこの女の子と出来ちまったわけ

3月にばれて即離婚や。あっけないやろ?浮気相手とも別れた。浮気相手は中々ええ女やったな…』


『呆れた…奥さん若かったんやろ?』


『40。7つ年上や。もう少し落ち着いてるとおもたのにな。浮気相手は25。よっぽど大人やったわ』


相変わらずの年上好きである…奥さんだって歳気にしてたのにちがいないよ
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