私がヒールをぬいだ時
康子ちゃんの大胆な告白だった…その後の二人のやり取りは知らないが、山本さん、崖っぷちである…


仕事にますますせいをだす康子ちゃん


梅川君の事を聞くのはちょっと控えておいた



12月になり中井さんからアニメの製作が決定したと連絡があった


私は康子ちゃんにアニメになる作品を教えた


『【私がヒールをぬいだ時】なんですか?すごい!私の好きな作品です。恋する主人公にすごく共感して、一喜一憂したりしたんですよ!』


『春田のばらもこれ好きなんだって』


『この作品はかなり女の子に指示されてますもん』


そう言われたら恋してたあの時代も悪くなかったと思える


あまり自分を否定するのはやめておこう


寒さがましてきて、テーブルがこたつに代わった

部屋には電気ポットが置かれ、ヒーターも置かれた


南に位地するこの町も冬はやっぱり寒かった


ある日家に客人が現れた。その客人は薔薇の花束を持ち、高いスーツを着こなし、高い靴を履いていた


マツは必要以上に吠え、隔離されてしまった


どたキャン男こと、谷本恭平である!


『K社に行って、実家の住所教えてもらったんだ!迎えにきたよ、ひかる』


日曜日の朝…私とお母ちゃんとお父ちゃんは固まった!


そして住所を教えた野郎に呪いの念をおくった…

恭平はずかずかと上がり込み居間に座り込んだ


お母ちゃんがお茶をだすと『田舎のお茶は香りが違う!』と馬鹿な事を言い出した


とんでもない勘違いな、馬鹿男が我が家にやってきたのだ!
< 58 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop