私がヒールをぬいだ時
『今日はひかるさんに、プロポーズしにきました。僕は谷本恭平と申します。大学病院で外科医をしてる38歳です

去年、彼女に初めてのプロポーズしたのですが、自分の弱さ故、結婚できずにいました

でもこの一年で僕は変わった!ひかるさんを幸せにしていく自信がもてたのです

お父さん、お母さん、どうかひかるさんを僕の妻に!』


呆れて言葉がでなかった…


『ひかるちゃんがよかったらうちはなんも…』とお母ちゃんは言った


『こんな田舎で仕事する必要ないんです。彼女の才能は満ち溢れていて、東京にいてこそ咲く大輪の薔薇なんです!』


こんな田舎だと…この野郎…私は我慢の限界だった


『ここはね、あんたみたいなヘタレのどたキャン男がくる場所じゃないんだよ!なにが自信がなくてだ!私より収入が低い、性格好きじゃない、結婚が怖いって逃げたのはあんたじゃない!

しかも婚約パーティー会場で私は倒れて入院したのよ?漫画家辞めることも考えた…いろいろ考えたんだ…なのにあんたはなんだい!私をテレビでちらっと見てまたより戻したいなんて調子良すぎないかい?

会えば気持ち変わるなんて、そんなの変わるわけない!私はいつかこの事ネタに漫画かくつもりだよ

それとね、私にはいますごく大事な人いるの。結婚も考えてる

恭平みたいにカッコイイ恰好はしてないわよ?でも一番大事にしてくれてる!』


『だったらここへ呼びたまえ!』


私は無理を言って、新伍に家に来てもらう事になった


その間お母ちゃんが丸美達を呼び、真剣な話し合いになった


30分くらいで新伍はきた。仕事してたのかいつものツナギ姿だった


『青木さん!』と丸美達は声をだした


『初めまして、青木新伍です』


『初めまして、谷本恭平です』


恭平は新伍をにらみつけた
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