〜雄獅の過去and未来〜
side
side〜高校生〜
そのチビはずっとあたい等を睨んでいた。
チビとは思えない程の目ぢからがあった。
その瞳は真っすぐで吸い寄せられるような空気をかもしだす。
だけど、真っすぐな目は誰も信用していない…まるで、悪魔のような目。
あたいはこのチビを育ての親には返してはいけない気がした。
チビは根性が座っている。
たいていのチビはあたい等を見た途端に逃げていく始末だ。
だけどこのチビはずっとこっちを見据わえている。
あたいはチビを気に入った。
『あたい等のことこえーか?』
そう聞くとチビの肩は少しびくつくとまた、冷静を保ちこっちを刺すような目で
『女に代わりはねぇ、こわかねーよ。』
と言ってきた。
肩を震わせている。
びびってんのに真っすぐだ。
あたいはこいつをチームに誘う事を決めた。
紫苑(シオン)サンだってこいつなら大丈夫だろう…。