絶対読むな
にやけた顔で教室に入ると、私の席の近くで、親友の由美と裕子がお喋りしてたの。




裕子があたしに気づいて手をあげた。





「やっほ☆ えりおはよう~。今日もにやけた面しやがって。彼氏だな。うらやましいぞ~。このこの」





裕子が脇腹をつつく。最近ちょっと幸せ太りしたあたしのお腹に、程よく突き刺さる。






「そんなに、にやけてないってば。脇腹つつくのやめてよ~」






「やめるもんか。ええーい私にも男を紹介せよ。可及的すみやかに」




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