野球部彼氏
逃げるかのように走っていった。
ものすごく、ものすごく嫌だった。
岡田と宮永百合が密着していた事が。
思い出すだけで、吐き気がする。
「ウッ……グす………」
吐くより、先に涙が出た。
「……っ………ヒック………馬鹿……ばぁ……か…………」
岡田の馬鹿……
否定も驚きもしなかった。
そんな岡田がものすごく、嫌だった。
キス………出来たの?
私の前で?
………そんな岡田が考えられなかった。