【短編集】フルーツ★バスケット
あたし、自分を出さずにフワフワした存在だったから。
色んな事から逃げて、
「迷惑かけてばかりだったから……」
『バーカ!!』
──酷い!!
人が素直に心を打ち明けたのに。
『お前は、それでいいんじゃね?
俺さ、先走り過ぎてたんだ。
明日、練習にだけは来いよな』
「うん。
ありがとう」
『じゃぁな』
──変なの。
でも、あたしも素直に言えて良かったよね?
自問自答したら、安心してきて、再び眠りについた。
今度は何にも邪魔されずに朝まで、
グッスリ、と。