【短編集】フルーツ★バスケット
「その必要は要らねえよ」
「僕たちの姫を大事に預かってくれてありがとう」
「礼は、たっぷりさせてもらうよ」
突然、背後から聞こえた居るはずもない、
だけど
凄く安心する声に振り返った。
──どうして、
ここに?
あたしは、飛び出して来ちゃったんだよ。
「結花ちゃん、無事で良かったよ」
「あの──」
「話は、帰ってからだ」
腕をポキポキ鳴らしながら、ブラックの人達に向かっていこうとしている。
──ダメ!!
「さぁ、来いよ。
俺らは、コンテストとか関係ねえから有意義に出来るぜ」
「そんな挑発に乗らないで!!」
喧嘩したら、コンテストに出場出来なくなっちゃうんだよ。
「大丈夫。
オレら、そんなバカじゃないから」