【短編集】フルーツ★バスケット
瑞希と桜
「今後は、俺に従うって約束したら、解放してやるよ」
「冗談じゃないわよ!! 何で、アンタに従わなくちゃならないのよ!!」
「ふ~ん……」
や、やだ。
ブラウスの中に、手、入れないでよ。
そう思った瞬間に背中を上昇してきた魔の手。
─プチッ
しっかり止まっていたブラのホックが外された。
「俺は、このままでもいいんだけどね」
「わ、分かった。従うから、手、離して」
「残~念。もう少し楽しめると思ったのに」
ブラウスに忍び込んでいた手とあたしを膝の上からおろしてくれた。
た、助かった。
腰から力が抜け、ヘナヘナ、と地べたに座り込んだ。
その拍子にスルリ、と何かが落ちる気配がした。