あなたに出逢えて





次の日。





私はお父さんの家に行った。





「…久しぶりだね」





「…そうだな」





「……………あのさ、
赤ん坊のことなんだけど…」





お父さんは動きを止めた





「私、やっぱり……」





「お前の母さんもそうやって迷っていたよ
好きな人をとるか、赤ん坊をとるかな。
迷って迷って迷った挙げ句、お前を産むことを決意した。
でもな、優。
母さんがそうしたからって、お前に赤ん坊をとれと言ってるんじゃないんだぞ」





「……………」





「お前は好きにしたらいいんだ
こればかりは時間が解決できるものじゃない
よく考えるんだ。」








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