あなたに出逢えて





「兄貴は睦月をすげぇ可愛がってたから、俺は断れなかったんだ。
だから睦月は俺のことを『パパ』って言ってたんだ」





そうだったんだ……





胸が痛かった。





「でも…そうならそうって言ってくれれば良かったのに…」





「兄貴が死んだってのと、お前の子供が死んだってのを重ねてほしくなかった。思い出してほしくなかったんだよ……」





……そっか





颯は私のこと考えててくれたんだね…





なのに私…勝手に勘違いしてたんだ……









< 97 / 163 >

この作品をシェア

pagetop