舞い誇る華
 



「身勝手な行動は慎んでくださいよ?
八手さん」


「うひょー でっけえー 想像以上だな
ここまで広いと逆に落ちつかねえや」



広い畳の部屋にポツンっと瑠璃と八手と鈴蘭の3人が座って 瑠璃は八手に注意をするが聞いておらずキョロキョロと部屋を見回す。


「こ、言葉遣いも気をつけて下さいっ」



見回しながら言う八手に 瑠璃はまた注意事を追加しガミガミと言葉を並べる。

そんな様子を横目で見ながら鈴蘭は 深刻そうな顔でまた考え込む。




――――――――どうゆう事?
全然分かんないっ 何だったの あの町並み… テレビや教科書で見る江戸の町並みそのもの



鈴蘭は頭を抱え、先程通って来た道を思い出していた。

そして、ちらっと瑠璃の方を見てまた考え出す。





―――――――――鈴姫とこの子に案内されてここまで来たけど この建物古いし広くて大きい…本当に江戸時代とかのお城っぽいんだよなー





「よろしいですか?
ここは 【嶋岡寺 靖親‐しまおかでら やすちか‐】様のお城でございます
くれぐれも 粗相のないようにお願いいたしますわ 貴方の行動ひとつひとつが鈴様の評価へと変わられてしまうのですから」




言い聞かせるように八手に言う瑠璃の言葉を聞き はあっと溜息をつく鈴蘭。





―――――――――この子自身そう言っちゃってるし
考えたくないけど 信じたくないけど……
まさかね……?


 
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