舞い誇る華
「2人とも 誤解してる感じなんですけどあた「待たせてしまいましたね …何かありましたか?〝桜″」
鈴蘭が話そうとした時 スッと奥の襖から鈴姫が入ってきて鈴蘭の声が聞こえたらしくどうしたのか尋ねてきた。
鈴姫は 先程とは打って変わって、瑠璃が着ているような普通の着物から高級感溢れる十二単に似たような着物に着替えていて その姿はまさしく姫君。
「えっ……ーと 〝桜″?」
「ええ 〝桜″小路 鈴蘭
という名ですから 鈴蘭と呼ぶと私(わたくし)と似ている名ですからややこしくなってしまわれると思いまして
それに 貴女から聞いた桜の〝花言葉〟を聞いて ぴったりだと思いましたの」
いきなり呼ばれた事のない名前で呼ばれ 戸惑いながら鈴姫に確認する鈴蘭。
そんな鈴蘭に対し鈴姫は微笑みながら言葉を返す。
「そういえば 話しましたね
花を見つけて つい雛を思い出しちゃって…」
―――――――結局 知らないって言われちゃったんだよなー…
雛と奈月と…春日達 3人の事
「…ここは嶋岡寺様のお城
私(わたくし)は もう連翹とは名のれませんしね」
「…?」
「……」
小さな声で そう呟いた鈴姫だが鈴蘭と八手にはしっかり聞こえていた。