舞い誇る華
 


先程の慌て振りとは打って代わって、凛と透き通るようなはっきりとした言葉があった。


「……ただ…ただ、
…一目だけでも引き合わせて差し上げとう御座います
例え引き合わすのが無理だとしても少しでも何かお力になれればと…
烏滸がましい(おこがましい)行為だとは重々承知しております
ですが、もう瑠璃はあの様なお顔、見たくのう御座います…」


何かに耐えるように苦しそうに言葉を吐き出す瑠璃。


「そっか…分かった」


「…?」


「瑠璃のその頼み事、引き受けるよ
寧ろ〝協力″させて?二人にはこんなにお世話になってるんだもの 恩返しにならないかもしれないけど、私に出来る事だったら喜んで力になるよ」


「桜様… あっありがとうございます」


鈴蘭は姿勢を正し、瑠璃の目を見て微笑むと瑠璃は瞳にうっすら涙を浮かべ、感謝を込めて深く頭を下げた。


 
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