舞い誇る華
 
「…私達が見た、ありのままをお伝えするとですね… 雛菊さんは木から落ちてきたんです 突然に」


「えっ…? 木からですか?突然??」


「ええ… 枝が折れる音がし、木の方を見てみると貴女が落ちてきたんです …幸い怪我はかすり傷程度ですんでいますが」


雛菊は、困惑した顔で沖田の方を見た。木を登っていた覚えはない。 だが、沖田が嘘をついてるとは思えないし、つくメリットもない。

考えてるうちに あっ、と聞かなければならない事を思い出す。




「あの、あたしの他にポニーテールにした髪の長い女の子と厳つい金髪頭の男の子と銀髪のハーフで綺麗な男の子がいませんでしたか?!」


指を3本たてて3人の特徴を話す雛菊だったが、頭の上に?マークが見えそうな沖田。


「ぽに? はーふ? 雛菊さん以外は見ませんでしたけど…」


ちょっと待ってください っと自分の胸元のポケットから携帯電話を取り出しピコピコ操作すると、沖田に見えるように出す雛菊。


「この3人なんですけど、本当に見ませんでしたか?」


そう聞く雛菊に対して、沖田は目を見開き固まっていた。

その様子に気付いた雛菊に、あのー っと問いかけられようやく口を開いた沖田だったが、





「雛菊さん… 貴女は何者なんですか? 一体それは何ですか??」




雛菊にとって耳を疑うような言葉だった。
 
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