舞い誇る華

全員出て行った後また部屋に音が無くなった。

そして やはり顎髭の男が口を開く。




「原田 先程の騒ぎはなんだったのかな？」



その問いかけに原田と呼ばれた体格の良い男が ﾋﾞｸｯ っと体を強張らせ話しだす。


「え、えーっとですね… 実は――――」















――――――――――――――――――
―――――――――10分程前の道場…



「おいっ どうするよ？ これ」


〝これ″ っと光の中から突如現れた目を開けない金髪の男を指さす。



原田はそう聞かれ持っていた竹刀で ツンツン っと金髪男を突く。


「っん゛…」



「げっ 起きちまったか？」


「あほっ！何余計な事してんだっ」


「ん゛あ゛ーー…」


ゆっくり瞼をあげている金髪頭を見ながら原田の頭を小突く、さっき原田と手合わせをしようとしていた男。



完全に覚醒した金髪男・藤歳は、周りを見て今自分の置かれている状況を頭の中で考えていた。


「誰だ？ コイツ等」


――――つか、ここ何処だ？
確か グラウンドの隣にある林っぽいのに入っていって…
祠が突然…




「おい テメェ！一体何処から入ってきやがった」



考えていた最中に道着を来た男に竹刀を突き付けられた藤歳。


「あ゛あ゛?! 知らねえよ テメ等こそ誰なんだよ!!」


ドスの効いた声で答える藤歳だが、いきなり初対面の奴に竹刀を突き付けられ若干キレかかっているため喧嘩腰だ。


そんな藤歳の態度が気に入らなかったのか、後ろから１人の道着を着た男が食ってかかって来た。



「お前っ！ 永倉さんに向かってその態度 気にくわねえな」


「おい 止めろ」


藤歳に食ってかかる男を止める、永倉と言う男。
そのやり取りを見ていた原田が口を開く。



「まあ 何にせよ 捕まえれば問題ないんだろ??」


竹刀を持っていない方の手を首に置き コキコキ と鳴らし不敵に笑う。



「まあ そうゆうことだな」



「!!!!!」


周りを見ると藤歳を中心にして囲むようにいつの間にか皆動いていた。