舞い誇る華
「あっ!!!! そ、そそうだ さっきはごめんなさい!! 藤歳と勘違いをしてたんですっ で、でででも 刀は危ないですよ!!! いや本当に気持ち悪いくらい似てるんで間違えて……ごめんなさいっ!!!」

「落ち着け 馬鹿野郎」


ベシッとあたふたしている雛菊の後頭部を叩く藤歳。


「まあ今の言葉に若干気になる言葉があったがそれは後で聞くとして… 」


雛菊の方を見ると、しまったっという顔をしていたが藤歳は顎髭の方を見る。


「俺達も何でここにいるのかわかんねえんだ ただ分かることは学校の隣にある林の中に入ったら突然光に包まれて気付いたらここにいた事くらいで」

「がっこう…ですか?」

顎髭の男の隣で聞いていた不思議そうに山南は口を開く。


「ああ… 松花尊高校【しょうかそん】っていうんだが 知らねえか?」


「知らないですね…」

申し訳なさそうに答える山南に思わず溜め息をつきたくなる藤歳だった。


「…で お前は何してるわけ? またバカなこ「ふふふふ♪」

隣を見ると携帯を片手に操作している雛菊の姿があり声をかけるが、言葉を遮り笑い出す雛菊。

「きもっ」

だが、その笑いに小さく毒づく藤歳。


「藤歳くん 君大事な事を忘れてるよ」


眼鏡をしてないのにクイッと眼鏡を直す仕草をする雛菊。


「大事な事?」

その口調に内心藤歳はイラッとしながらも聞き返す。


「今は平成の年っ!
言わば平成の世 そこで取り出しますはこちら!」


ジャッジャッジャーンっと藤歳の前に携帯を突き出す。


「電話して奈月達に迎えに来てもらえばいいのよ♪ 奈月達の方がバカ2人の説明よりも断然話しが纏まると思うし」


 
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