舞い誇る華
「あの~ 女中って?」
「えっとですね 私達の身の回りのお世話をしてくれる人…… つまり、洗濯とか炊事をしてくれる人の事です 雛菊さん、料理は出来ますか?」
「人並みになら……」
「なら「俺は 反対だ」
「捕縛しねえならとっとと追い出した方がいい こんな異人ども、ここに住まわせるなんて危険すぎる」
土方の放った一言にその場の空気が変わった。
「だからといって… 〝この時代の人間じゃない〟春日くんと雛菊くんを物騒な外へ放り出すような真似はできんな」
「そこがおかしいだろっ そんな戯れ事を真に受けるのか? 近藤さん」
閉じていた瞼を上げ、訴えかける土方を見据えて言う。
「私は、自分の目を信じてる
2人の目は嘘を言っているようには見えん」
近藤の言葉に土方は口を閉じたまま見つめる。
辺りは静寂に包まれる。