舞い誇る華
〝ごめんなさい…… め… わ……すよね?〟
部屋を出て長い廊下を歩いていると、先程の出来事で昔の記憶が蘇る。
チッ
バンッ!!!
余程思い出したくなかったのか舌打ちをし苛立だしげに壁を殴る土方。
そして、前を睨み付け地を這うような低い声で言い放つ。
「あいつらの素性を調べておけ それからあの2人から絶対目を離すなっ 」
誰もいないはずなのに命令をする。
廊下にいるのは土方ただ一人だ。
「特に あの〝雛菊〟とかいう女からはな」
その言葉を言い終えると再び歩きだした土方。
それと同時に土方の背後から〝黒い影″が動き出す――――…