舞い誇る華
「誰だ? こいつ」



知人の家を訪ねて来たのだが、着いた途端に庭の方が光りだし何事かと見に来た男。

光りは男が近づくにつれ弱っていき、そこから現れたのは、1人の異人の男だった。


「あっれー 晋作だよね? 何やってんのー そんな所で」



男は名前を呼ばれ横を見ると、縁側の柱に手を置いて、立っている男がいた。


「稔麿… こいつぁー 誰なんだ?」



男は縁側にいる男を稔麿と呼び、先程聞かれた質問を無視し、目の前に倒れている異人を指さし逆に質問をする。


「何それ、初めて見るよ  とゆーか誰って聞く前に人なの? その前に生き物?」



晋作っと呼んだ男の目の前にいる異人をまじまじと見て答える。

銀色の髪に見たこともない着物を着ている。 男か女かパッと見、分からなかったが体型からして男だろう。



「明らかに人だろ…… 呼吸はしてるみたいだから生きてる ただ寝てるみたいだがな」


「ふーん…」



晋作の言葉を興味なさ気に流すと、縁側から下りて晋作と異人の方に向かっていく稔麿。


「稔麿? どうっ!!!?」



「う゛っ…!!」


稔麿の行動に眉を潜め尋ねようとした晋作だが、次の稔麿のの行動に驚く。

稔麿は、倒れている異人の腹を一発蹴ったのだ。


 
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