舞い誇る華
「貴方達は誰ですか? 俺っ いつの間にか気を失ってたみたいで……あんまり覚えてないんですけど、」
言葉を遮られないように慌てて話す。
パッ と掴まれていた髪をいきなり離され体制を崩しそうになる。
「…………お「遅いと思ったら… 何をそこで群がっているんだ?」
稔麿の言葉を遮り、縁側の方から凜とした声が聞こえた。
3人は声のした縁側に目をやる。
そこには、呆れた顔をした着物を着て腕組みをしている黒髪の青年くらいの男がいた。
「ああ… 桂か 何だお前も来ていたのか」
「来ていたも何も 今さっき僕と一緒に来たんだよ」
怠そうに髪をかきあげそう言う稔麿。
「一緒に?」
その言葉に晋作は片眉を上げ反応するがすぐ桂と呼ばれた男が話し出す。
「一緒にっと言ってもここに着いた時に会って家に入っただけだ まあすぐ稔麿が厠(トイレ)に行くと言って俺は部屋に残されたんだがあまりにも遅いので様子を見に来たら、今にいたるという訳だ」
一通り説明し終えた桂は、稔麿の目の前にいる銀髪の男を見る。
「それで… お前達と一緒にいる異人は誰なんだ?」