舞い誇る華
 

「おいっ 稔麿!!! どーすんだよ これっ」



とうとう何も答えず姿が見えなくなった稔麿に少し焦り気味で困惑している奈月を指さし叫ぶ晋作。


そんな2人を見て、桂は一つ溜め息を零す。



「どーするもこーするも 家に上がらせれば良いだろう ここの家主がそう指示したのだからな」


「本気で言ってんのか?!こんな得体の知れない奴を入れるってーのかよ?!! しかもっ「奈月…と言ったか?」


「は、はいっ」


「おいっ 桂!!!」



晋作の言葉を遮り奈月に話しかける桂に急に話し掛けられ吃る奈月。
そして、途中で話しを遮られた晋作は不愉快極まりない声で桂の名を呼ぶ。

だがそんな2人にお構いなしに話し続ける桂だった。



「奈月 中へ入りなさい」


「で、でもっ…」


奈月はチラッと隣にいる晋作を見る。


「何時までも そこにいるというわけにはいかないだろう?
気にするな ここの家の者が入れと言っている

…それに ゆっくり話しも聞かせてもらいたいからな」



 
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