舞い誇る華
 

「まったく 相変わらずだな」



ぽつり っと呟く桂を見て奈月は首をかしげる。



「……それは?」


「えっ…」


桂は縁側の近くまで来た奈月を見下ろす。奈月は桂の視線を辿ると自分の肩にかかっているカバンを見つめていた。



「? カバンですけど…」




怪訝そうな顔で答え桂を見つめ返す奈月。




はぁ と溜め息をつかれた。


「どうぞ 中へ」



「お邪魔します」




桂はそう言うと奈月を中に招き入れた。

 
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