舞い誇る華
 
「いきなり 何言い出すんだっ てめえは!!!!!」


先程までの冷静さはどこへ行ったのやら凄い剣幕で桂に詰め寄る。


「? 何をそんなに怒っているんだ?」


「惚けんじゃねえ!!! おかしいだろっ 何だって俺がこんな異人を家におかなきゃならねえ
そもそも お前が決める事ではないだろーが!!!!!」


「えっ ちょっ 落ち着いて」

「…おかしい? おかしいのはお前だろう?稔麿」


胸倉を掴まれている桂は冷静に稔麿を見て話す。

今にも喧嘩勃発という雰囲気を必死に止めようとする奈月。


「お前は奈月を招き入れたのだぞ?
ここから追い出すことだって殺す事だってあの時は出来たはずだ
なのに お前はそれをしなかった」


桂の胸倉を掴んでいる手僅かに力が入る。


「この家に入れたと言うことは〝敵意はなくなった″ …そう言う事ではないのか?」


乱暴に手を離し無表情で桂を見下ろす稔麿。

「お前の考えてる事は解せんな 稔麿」


口の端を上げ稔麿は高飛車に言う。

「フンッ 好きにすればいいさ
その変わり俺の言うことには従ってもらうけどね」





喧嘩にならなくて良かったと安心した奈月は2人のやり取りを見てて




こう言う人の事何て言うんだっけ…?




そう真剣に考えるのであった。











こうして奈月は稔麿の家に暫くの間居候させてもらう事となった。

 
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