舞い誇る華
スヤスヤとまだ夢の中にいる藤歳。
「………グフ……フフ……」
そんな気持ち悪い笑いをしている藤歳を眠りから覚ます音が向こうから聞こえてくる。
「―――――!―」
「―――――――――」
ダッダッダッ!!
人と人との会話も聞こえてくるが内容までは分からない。
だが、徐々に声と足音は大きくなり藤歳が寝ている部屋に近づいてくる。
「グフ……グフフフ…………」
スパーーーーーーンッッッ!!!!!
「たのもーーーーーー!!!!!」
「ちょっ! 雛菊さん?!!!」
部屋に入ってきたのは 完全に言葉を間違えている雛菊と焦っている藤堂。
物凄い勢いで襖を開けて大きな音をたてたのにも関わらず、藤歳は気持ち良さそうに眠っていた。
「雛菊さんっ たのもうって言葉間違ってますよ? って聞いてますか?!」
もはや藤堂の話し等耳に届いていない雛菊はズカズカと音をたてて入り まだ起きない藤歳に近寄った。
そして、藤歳の胸倉をつかむと勢いよく起こし上下に揺すったのだ。
「ふーーじーーとーーしーー
起きろーーーー!!!!! バカヤローーー!!!!!」