舞い誇る華
ブンブン っと揺すったと思ったら今度は藤歳の頬を交互にビンタし始めた。


ベチ!!ベチ!!

「起きろーーーー!!!!! 藤歳っ」



「ひ、雛菊さん…」



若干引き気味の藤堂。


そんな藤堂に気付かずお構いなしに叩き続ける雛菊であった。




「………ぃ…ひなべちっ!!…てべちっ!!」


べちっ!!べちっ!!



「ふーじーとーしーーー!!!!!」



「だああああああ!!!!!」



目を覚ましていた藤歳は話しかけようと口を開くが気付いてない雛菊の素早い動きのビンタのせいで上手く口が動かずビンタの音に掻き消された。


力が徐々に強くなり流石にキレた藤歳は大声を出し勢いよく立ち上がる。




「雛菊 テメッ わざとか?!!! わざとなのか!!!? ぜってえ気付いてんだろ!!!」



赤くなった頬を摩りながら雛菊に怒鳴る藤歳。



「やっと起きたかー はい!!じゃあこれ今すぐやってね」



やれやれ っといった感じで雛菊は藤歳に一つの箱を渡し藤歳の話しを聞き流した。



「って 聞いてねえしっ!!!
しかも 何で白髪染め?!!!」



渡された箱を見ると〈これで貴方も黒髪美人★★ ムラなく染まるYOUareホワイト♪〉
と書かれた髪染めだった。

藤歳はツッコミながらその箱を布団の上に投げる。






その頃 雛菊と一緒に来た藤堂は2人のやり取りをどう対処していいのか分からず困り果てていた。
 
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