舞い誇る華
「何ですかそれっ?!
突然何を言い出すのかと思ったら その事はもう終わりでいいじゃないですか」
「総司や局長が良いって言っても俺達は納得してねえ」
「うっめえ!! これ本当に雛が作ったのか?!! 総司もぱっつあんも話してねえで食ってみろよ」
ご飯粒を飛ばしながら向かいに座っている沖田と永倉にそう言う原田。
雛菊と藤堂と別れた後、原田と永倉は食堂に来て雛菊が作った朝ご飯を食べていた。
「うわっ きったねえな!!
食いながら喋るなっ!! お前は黙って食ってろ」
お箸を原田に向けて注意する永倉に沖田は眉をひそめながら言う。
「納得していないからこそ 春日さんが今日入隊試験を受けるんじゃないですか
女性である雛菊さんまで入隊試験を受ける必要がどこに?」
「そこだよ
女も男も関係ねえ 男一人に受けさせるのは不公平だ」
そう言うと味噌汁をずずずっと音をたてて飲む。
「それに試験の事は俺じゃなくてあの女が先に言ってきたんだぜ?」
「雛菊さんが?」
「そうそう 雛から言ってたな
うんめえっ 総司おかわり」
原田は相槌を打ちながら、お椀を沖田の前につきだす。
「そうですよ~ あたしから言い出したんです
はいっ どうぞ♪
熱いので気をつけてくださいね」
沖田の前につきだしたお椀を取り味噌汁をよそいにいった雛菊が、最初からいたかのように話しに加わり原田にお椀を渡した。