舞い誇る華
 




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「じゃ ルートとルールは分かりましたね?」



「るー… るー?
まあ、るが何なんだか知らねえが ようはどっちが一番早くここに戻ってくるかどうかだろ? 雛」



眉をひそめ雛菊に確認する原田。


「そうです さのちんはここで合図を出してほしいんだけど…
〝ぱっつあん〟 は分かった?」



原田の方を向いていた雛菊は永倉の方に向き直る。



「大丈夫 大丈夫
流石のぱっつあんも 分かったって」



黙っている永倉に代わって原田が笑いながら答えた。


それでも 黙り込んでいる永倉に遠慮がちに藤堂が呼び掛ける。



「お、おいっ ぱ「だああああああああああああ!!!!!」



藤堂の呼びかけを遮り突如叫びだす永倉。
その声に周りの者は驚く。



「おいっ! どうゆう事だっ これは!
何故 俺は雑巾を持ってんだ?! 竹刀は?道場は? 意味が分からん!!」



雛菊の方を向き、持っていた雑巾を床にたたき付けると絞り切れていなかったのか ベチャ っと鈍い音がした。



「あー… ぱっつあん ちゃんと雑巾絞れてなーい」



「ええいっ その名で呼ぶな!!
と言うか、何故先程よりも 〝親密度〟が増しているっ!!会ってまだ数刻しか経っておらんって言うのに!恋情でも芽生えたわけではあるまいな?
そもそも、俺達は仲良く遊ぶ為にここにいる訳じゃないんだぞ!分かってんのか?!」



雛菊と原田の方を指さすと 2人は首を傾げ



「「…誰と誰が 仲良く遊んでんだ?」」




「おめぇらだよっ!!!!!」


 
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