舞い誇る華
 


「甘く見すぎていたんじゃないですか?」 



視線をそらすことなく 沖田を真っ直ぐに見つめる藤歳。



「………少し喋りが過ぎましたね
残念ですが 約束は守って!!!」




グイッ!!!



ダアアアンッッ!!!!!





「…………わりぃが 俺は負けず嫌いなもんでね
でも まあ……
勝負ってゆーのは 武器飛ばされただけで負けになんのか?
テメーらの理屈で言うと こうゆうのも」


カラカラカラカラ…



竹刀が落ち、床に転がる音がした。



「あり、だよな
…失敗しちまったが」




目の前に立っている沖田に問い掛けるように言う藤歳に沖田は今まで竹刀を握っていたであろう右手をじーっと見つめる。


―――― 一瞬だった
私とした事が 勝手に終わりと決めつけてしまった…
狙っていたんだ 隙が出来るのを
そして竹刀を下げるその瞬間に、春日さんは……




藤歳は 沖田が竹刀を下げようとした瞬間を狙って突き付けられている竹刀を掴み取り 沖田を手繰り寄せ胸倉を掴み背負い投げをきめようとした。

だが、沖田はそれをいち早く察知して難を逃れた為藤歳の背負い投げは失敗に終わったのだ。



 
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