舞い誇る華
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「姫様っ 御逃げください!!」
声を張り上げて泣き叫ぶ女子(おなご)。
その視線の先には、女子が柄の悪い男達に囲まれている。
女子は男達に怯える様子もなく前を見据えていた。
すぐ傍にはザワザワと成り行きを心配しているかのように咲いている花の木。
「ヒュー 流石江戸の姫君 上玉じゃねえかよ」
「こりゃあ 夜が楽しみだな」
下品な笑いで目の前にいる女子を見る3人の男達。
「姫様っ!!! 早く御逃げっ!!!!!」
「かはっ… はぁ……ひめ、さま…」
「瑠璃っ!!」
「兄貴ー この女どうしやす?
姫様 姫様煩くてかなわねえや」
どうにかして男達から逃げてもらおうと叫ぶ女子、瑠璃に瑠璃の髪を掴んでいた男が顔に散ってくる花びらを欝陶しそうに手で払いながら、腹を蹴ったのだ。
瑠璃の方を見た女子は駆け寄ろうとしたが腕を引っ張られ前に進めなくなり男達を睨む。
「その女も連れてけ
多いにこしたことはねえだろう」
ニヤニヤ と気持ち悪い笑みで全身をなめ回すように見られ瑠璃は ゾッとした。