舞い誇る華
 


隣から 声が聞こえ自分達の置かれている状況を思い出したのか 瑠璃が無事か確認をする鈴姫。



「大丈夫です 姫様
瑠璃はこの通り無傷ですわ
それよりも 鈴様っ どこか怪我をしておられませんか?痛いところは?」



「ええ…… 私(わたくし)も 大丈夫よ… 瑠璃? これはどうゆう事なの?」



あれで何故無傷なのか さっぱり解らない鈴姫は瑠璃に状況を尋ねる。



「はいっ それがですね
あのお方が助けてくださったんです 」



少し興奮したように言う瑠璃は後ろにいる人物を紹介する。
瑠璃が後ろを見る動作をすると鈴姫はゆっくり 瑠璃から視線を後ろへと移す。



「「えっ?」」



「恥ずかしながら 瑠璃は一目あのお方を見たとき てっきり鈴姫様が助けに来て下さったのかと勘違いしてしまいまして……」



顔を赤らめ 恥ずかしそうに説明する瑠璃を余所に 鈴姫とその人物は言葉を失い互いをじーっと見つめていた。



「嘘…でしょ? そんな…」


「…夢…でも見ているのでしょうか……」



 
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