舞い誇る華
 


「自分を好きになれって言う人がいるけど どうしても好きになれないから苦労してるのにその事を分かってくれない
…でも あたしは〝分かり合いたい〟
少しでもいい 信じてもらえなくても…あたしは 自分の〝こころ〟を信じて 相手の〝こころ〟も信じる」



「っ…」



「怖くないかと言えば嘘になる
けど 恐れは人間、同じようにあるもの
恐れは〝恥″じじゃない
それを 忘れるな」




鈴蘭の力強い言葉に周りの者は言葉を失っている。
否、出てこないのだ。
いくら口を開いても 鈴蘭のまっすぐな光が鈍ることがないと解ったから。





男は急に正座をしだし、鈴蘭に向かって勢いよく頭を下げ声を出す。


「名を 【八手‐やつで‐】
あんたの剣術、志に惚れた
俺を…
俺を弟子にしてくださいっ兄貴!!」









「「はああああああ?!!!!」」







「ほ、ほ、惚れたっ?!!!!」
「あ、あ、兄貴っ?!!!!」





土下座をし頼み込む男、八手の言葉を聞き鈴蘭と瑠璃は言っている事はまったく違うが見事にハモり そんな青くなっている瑠璃の横で鈴姫はおかしそうに微笑んでいた。


 
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